2025年7月、英国推理作家協会(CWA)が主催するインターナショナル・ダガー賞(International Dagger Award)で、日本の作家・王谷晶(おうたに あきら)さんが受賞するという快挙が報じられました。
いまや世界が注目する作家・王谷晶さんとは何者なのか?彼女の代表作『ババヤガの夜』とはどんな物語なのか?この記事では、王谷さんのプロフィールと作品の魅力をたっぷりご紹介します!
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▶️王谷晶さんってどんな人?
王谷晶(おうたに・あきら)さんは、1981年東京都生まれの小説家。
作風は多彩で、フェミニズムやLGBTQ、家族関係、孤独など現代的なテーマを、時にユーモラスに、時にエッジの効いた筆致で描いてきました。
代表作には以下のような作品があります。
- 『完璧じゃない、あたしたち』
- 『君の六月は凍る』
- 『他人屋のゆうれい』
- エッセイ集『カラダは私の何なんだ?』
これらの作品はいずれも、女性たちの葛藤や生きづらさ、そしてその先の“希望”を丁寧に描いたことで支持を集め、SNSを中心にファンを広げてきました。

▶️世界が注目!『ババヤガの夜』とは?
王谷さんの名前を一躍世界に知らしめたのが、2020年に河出書房新社から刊行された小説『ババヤガの夜』です。
物語の舞台は現代の日本。主人公は、元シスターという異色の経歴を持つ桜庭華子。
彼女は、ヤクザの会長の娘である高橋里香の護衛を請け負うことになります。
一見水と油のような2人。しかし、次第に互いの中にある「暴力」と「優しさ」に気づき、心を通わせていきます。
シスター×ヤクザの娘。あり得ないバディが、血と暴力と情熱の夜を駆け抜ける!
ハードボイルドな世界観と、女性たちの共闘・絆が描かれた本作は、日本では“異色のバディ小説”として話題に。そして、2024年には英訳版『The Night of Baba Yaga』がFaber & Faber社から刊行されました。
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▶️英語圏でも大絶賛の嵐!
翻訳を手がけたのは、村上春樹作品などでも知られる翻訳家サム・ベット(Sam Bett)氏。英訳版の登場後、海外の主要メディアで続々と取り上げられました。
- The Guardian:「焼けつくような暴力と、胸を打つような優しさが交互に訪れる」
- The Times:「怒り、ユーモア、スリル満載」
- Los Angeles Times:「テルマ&ルイーズ meets ヤクザ!」
- Crime Fiction Lover:編集者選・最優秀翻訳賞に選出!
英国内で最も権威あるミステリー文学賞、CWAインターナショナル・ダガー賞の2025年ショートリストにも選出され、7月の受賞発表で見事受賞!
▶️王谷晶さんのコメント
王谷さんはダガー賞受賞について、
「翻訳されたことだけでも奇跡なのに、まさかの受賞…。自分でもまだ信じられません。サム・ベットさんの力によって、華子と里香が海外にも届いたことが本当に嬉しい」
と語り、翻訳者と読者への感謝を惜しみませんでした。
このコメントから、すばらしい方であることがわかりますね!
▶️女性たちが暴力と絆で切り開く、新しいミステリーの形
『ババヤガの夜』は、単なるアクション小説ではありません。
- 男社会で翻弄される女性たち
- 宗教、暴力、友情といった複雑なテーマ
- 自らを守るための「怒り」と「祈り」
といった要素が緻密に織り込まれ、まさに“フェミニズム×バイオレンス×友情”の傑作に仕上がっています。
その唯一無二の作風が、言語の壁を越え、世界中の読者の心をつかんだのです。
▶️まとめ
いかがでしたでしょうか!?
この記事では、今話題のダガー賞を受賞した「王谷晶」さんのプロフィールや、受賞作品の「ババヤガの夜」を徹底解説しました!
今回のダガー賞受賞は、王谷晶さんにとってあくまでも“通過点”。
彼女の描く世界は、これからもっと多くの人に届いていくはずです。まだ彼女の作品を読んだことがない方は、まずは『ババヤガの夜』から手に取ってみてください。
きっと、「こんな物語があったのか」と目を見開くことでしょう。
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